【バラの冬剪定】～「サマルカンド」を例に～

ということで、今回は冬剪定について説明していきたいと思います。

今回ご紹介する冬剪定の仕方はあくまでも一例です。個々のバラの成長具合や品種、仕立て方などによって剪定方法が変わってきますので、ご注意ください。

私が冬剪定をする目的

枝の更新、株の更新

古くなって、新しい枝が出ない、花が咲かないような弱い枝を切って、枝の更新、株の更新をする。ただし、ベーサルシュートが出にくいバラは古い枝も残す。

透かす

混んでいる所を透いて、日光が当たるようにする。また、枝が混んでいると、風通しが悪くなったり、消毒のノズルが入りにくかったりするので、枝と枝の間に隙間を開ける。

樹形を整える

大きくなりすぎたバラをコンパクトにする。また、特に木立として育てているバラは樹勢の強い枝を切って、枝の成長速度をそろえる。

花付きをコントロールする

あまり細い枝には花が付きにくいので、太い枝を剪定をして、花が咲くようにする。剪定する枝の太さは品種、成長具合によって違う。

大きい花を咲かせたい場合

花数は少なくても大きい花が咲いてほしい場合は、枝は太めの位置で切って、さらに春に摘花をするとよい（ハイブリッド・ティーの場合）

冬剪定の時期と方法

ハイブリッド・ティー、フロリバンダ、シュラブなどで木立として仕立てる場合

11月の作業　雪囲い

私の住んでいる地域は12月上旬には雪が積もることがあるので、11月中には雪囲いを終わらせます（終わらない時もあるし、11月中に雪が積もってしまう年もありますが）

11月中に雪囲いのための剪定をします。

まず、明らかに枯れている枝を切り、混んでいる枝を切ります。雪囲いをするときにあまりにも短くバラを切りすぎるとしなやかさがなくなって縛りにくいので、ある程度長さを残しながら高さを調整します。

シェエラザードは縦長の樹形なので、雪囲いしやすいです。成長したノヴァーリスは、木っていうかんじで、雪囲いしやすいです。

反対に、ボレロは枝が固く、こんもりとした樹形なので、雪が積もりやすく雪囲いしにくいです。

つるバラの場合

つるバラは11月中に剪定と誘因を完成させます。春は雪折れしてしまった枝や、芽が出なかった枝の切り戻しをする程度です。

冬剪定の例（サマルカンド）

品種名	サマルカンド
ブランド	ロサオリエンティス　プログレッシオ
系統	フロリバンダ　F

使用する株

2023年春に新苗で購入し、8号鉢で育てている2年目の株です。鉢のまま、小屋の中に入れて保管していました。

前年の秋バラ開花の様子

冬剪定前

雪囲い前にする剪定の長さ

撮影用に2月に剪定しました（本来なら11月にする剪定）。地植えのバラの場合はこんな感じに切ってから雪囲いをしています。

冬剪定後

正面から見た写真

雪囲いを外した後はこれくらいの長さまで剪定します。

10号鉢に鉢増し

剪定が終わってから10号鉢に鉢増ししました。

芽吹きの様子

2024年4月10日に芽かきをしました。

芽かき前

他のバラよりも芽の数が多い気がします。

芽かき後

この日は26個芽かきをしました。2023年4月13日に追加で2つ芽かきをしました。

取り除いた芽

春の開花の様子

さいごに

冬に剪定をして株が寂しくなっても、春になればしっかり芽が出てきて、花が咲きました。あまり強く剪定をしない方がいい品種もありますが、私は剪定が好きなので深く切りがちです。

冬剪定だけで樹形が一発で整うことはほとんどなくて、芽が出てこない枝があれば切り戻しをしたり、芽が多く出過ぎた場合は芽かきをする等、春のバラの開花に向けて適宜手入れがあります。

あと、冬剪定をするときに葉っぱがないので枯れているか心配になる時がありますよね。そんな時は、

と教えてもらったことがあるので、よろしければ参考になさってみてください。

この記事が少しでもみなさんの参考になれば幸いです。

今回はこれで終わります。ではまたまた～。